ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

2021春クルーズ(隠岐島・舞鶴)6月6日「井根漁港」

18日目:昨日、12時に「鳥取港」を出て、15時に「井根港」に入ったわけだが、その時の直感が当たった。ここは観光で超人気の場所、それも我々ボート・ヨット乗りと空間を同じくする「舟屋」見物と「岸壁釣り」が目的で人気の場所なのだ。「仁尾マリーナ」を出て18日目、私にとって最悪の泊地選定となってしまった。もし、皆さんが「井根港」を泊地として選ぶなら、少なくとも土日祝祭日は絶対に避けた方が良い。勿論、この港が開いている南からの風が吹いていれば、尚更である。舟屋の大半が南に向いていない理由 がここにある。

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この上の最初の写真奥に見える左側の緑が「井根城跡」のある岬、右側が入り口を塞ぐように位置している「青島」である。泊地として使用できる岸壁はこの間を入って、まっすぐ北に進んだ、観光者用駐車場の岸壁である。車からすぐに竿を降ろせるので、夜釣り、早朝の釣りを楽しむ人も多く、終日人の話し声がする。勿論、遊漁船(よく釣れるようだ)、港を巡る観光船(1人千円、30分)の乗り降りにも利用される。

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駐車場は夜釣りの車中泊、早朝の釣り客で時間を追うごとに満車になっていく。昼間になれば駐車場はいっぱいになり、そうした人達は遠慮なく視線をこちらに浴びせてくる。まるで、銀座の交差点に裸で立たされている気分、誠に落ち着かない。夜は額につけた?懐中電灯の鋭いビームが投光器のように船内を走る。昨晩の井根ファーストナイトは、予報外の南7mも加わり散々であった。

 

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今日6日(日)は朝から天気、かつ無風である。観光客がどっと来てもおかしくない好天気。このままでは「井根港」に悪い印象しか残らなくなってしまうと考え、朝早くに散歩にでた。最初にトライしたのが写真の「舟屋日和」という店、夜にはライトアップされるのでよく目立つ。行ってみれば、猫の額のような狭い土地ではあるが、コンパクトな形で面開発に成功している。11時の開店待ちでカフェ店頭には列ができ、ここに向かう道すがら多くの人がぞろぞろ歩いている。カフェは16時30分に閉店するが今度は隣の高級鮨割烹が開店、お宿も併設している。中々の仕上がりである。鮨割烹はコロナ対策として黙食を要求し、4名以上グループの来店を禁じていた。それでもこれだけの人気、きっと井根の新たなランドマークとしての地位を確立しているのだろうと思った。いわゆる「映える」のである。私の地元にも「映える」で人気を確立した「父母が浜」があるが、地域特性を思慮しないバラバラ開発されてしまったため、今は取り返しがつかないほどに情けない有様になってしまった。

さて「舞鶴」に向かう際に船で訪れランチでもできたら、、、と考え、現地調査に行ってみた。2mの水深があり、防舷ゴム、係留ビットも用意されていたので「これならつけられる!」と思ったが、振り返ればこの看板が目に飛び込んできた。残念!

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最後に、「井根港」を訪れた多くのヨットマンが言及する「なぎさ鮨」は、看板にあった「鮨」の一文字を削って「食事処・呑み処 なぎさ」、すなわち居酒屋?になっていた。一応、ヨットの方々の為に共有させていただく。

 

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 観光客も徐々に増えてきたこともあり、そそくさと艇に戻ったが、その代わり昼食はアフトデッキにての冷やしそうめんとなってしまった。

寅さん映画「あじさいの花」(マドンナは石田あゆみ)で見た「井根」は静かな寒村であったが、今日の「井根」はまるで街全体が「デズニーシー」のようであった。