ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

2022年春クルーズ(奄美大島)-34日目「別府」(別府北浜ヨットハーバー)③

昨日から「別府湾」に出ていた波浪注意報は、今も継続中である。指定されたビジター桟橋はマリーナ開口部から一直線のところに位置しているため、一晩中揺れ続けた。それでも我々は十分に睡眠が取れるほど、たくましくなっている。

朝7時、未だ雨は降り続けていたが「海門寺温泉」(公衆浴場、源泉掛け流し)に向かった。昨日の「竹瓦温泉」(徒歩3分)より、少し遠かったが(徒歩8分)、我々ビジターが利用するにはここが良いと思う。理由はリニューアル時のコンセプトが現代的で、手元シャワー、清水のお湯、水(カラン)が独立して配置されている。さらに浴槽は熱めの湯、ぬるめの湯の2つに区分けされている。この方がゆっくり出来る。

地元の人を対象にしている公衆浴場を「別府」では「じもんゆ」(地元の人の湯)というそうだが、このタイプは昨日に行った「竹瓦温泉」同様、湯殿の湯を汲んで体を洗う、頭を洗うというスタイルが多いと聞く。観光客はよく怒られるらしいことはSNSの書き込みを見ればよくわかる。しかし、現代的設計がなされている「海門寺温泉」でも、湯殿の縁に腰掛けるのはNGである。この理由がよくわからなかったが、浴場内の張り紙をしみじみ読んでその謎が解けた。「塩素投入をしない掛け流し」が故のルール、というものだった。なるほど、筋は通っている。これで私も「じもんゆ」常連の仲間入りができるというものだ。

今日行った「海門寺温泉」、昨日行った「竹瓦温泉」明日行くであろう「不老温泉」、いずれもがいわゆる「別府」の飲み屋街との至近、或いはその中にある。今回は朝湯なので、早朝の飲み屋横丁抜けていくわけだが、その感じが私の生まれた「浅草」(雷門界隈)を彷彿させて既視感に襲われた。

「やよい天狗通り」で見つけたお面。由来によれば「天領当時の別府村を統治した藩主の名により讃岐国の白峰の地より秋葉宮を勧請してここに秋葉神社として創建した」と書かれていたが、瀬戸内海の海路による商流ぶりが偲ばれる。

最後に行ったのが「不老泉」(マリーナから8分)。浴場の様式は「竹瓦温泉」と「海門寺温泉」の折衷という感じであった。湯殿は熱めの湯、ぬるめの湯に分かれており、周囲に洗い場(ただし蛇口は水道水のみ、お湯のシャワーは一ヶ所のみ)が配されているが、誰もそれを使っていない。料金はいずれも300円以下。

最後に湯質についてだが、いずれも単純な泉質であった。そのためシャンプー、石鹸の泡立ち、或いはタオルの変色といった問題はなかった。その意味で日常使いの温泉ということになる。もし、「別府」の個性的な湯質を求めるなら、バス、タクシーを使って巡ることになる。

さて、明日は、今日までの波浪注意報が解除されると思われるので「上関室津」に向かう。それにしても、「HAPPY」を追いかけてきた強力な低気圧は梅雨前線もつれてきたようで、奄美大島トカラ列島屋久島には豪雨による「土砂災害警報」が連日出ている。「奄美大島」往復クルーズのタイミングとしてはぎりぎりであったのかもしれない。