ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

瀬戸内海寒中クルーズ「尾道(中央ビジターズバース)」1日目

「HAPPY」(ポーナム35)は、ホームゲレンデを瀬戸内海に変えてから6年。JCIの本検査もこの地で終了し、船齢も今年で7年目となる。FBのエンクロージャーにこそ若干のくすみも出始めてきたが、艇体、エンジン、電装をはじめとする諸機能は、まめなメンテナンスもあってか、すこぶる快調である。

今年は年が明けてから時には雪が舞うほどの寒波襲来が続いて気持ちが萎え気味だが、ここは意を決して2023年寒中クルーズを実行することにした。

尾道(中央ビジターバース)」目指して11時45分に「新居浜マリーナ」を出港し、艇を走らせた。「Windy」予報によると、本日から3日間は静穏となっている。

出港時間を12時45分としたのは「尾道」の潮止まり時間(14時03分)を見計らってのことである。尾道まで30マイル、14時到着、「尾道水道」は完全な潮止まりになっていた。

読者各位ご承知のとおり、ビジター桟橋のある「尾道水道」の潮の流れはきつく、中央ビジター桟橋内の水面にもその影響が強く出る。さすがにその最中の入港は避けた方が無難である。今回は寒中の木曜日、さすがに「HAPPY」以外に利用艇はなく、ガラ空きであった。ネット予約の際、艇長が35fまでだと指定される桟橋の場所は狭い内側海面、それも桟橋と桟橋の間になる。実はこの場所だと潮流がきつい時、更に先着艇がいて混んでいる時、少々緊張を強いられることになる。今回は誰もいないので外側唯一の大型艇用桟橋の利用が認められ、セーフだった。但し、この場所だと陸電ケーブルの長さがそれなりに必要になる。

そして、「日中は目の前の「尾道水道」ははひっきりなしに船が行き交い、狭い水道ゆえにその引き波のパワーは強く、更に陸岸壁からの返し波も加わって揺れ方もタチが悪い」と一般には言われているが、冬期には当てはまらない。船の交通量が少ないからである。

また、「尾道水道」を出入りするにあたっては、東側にある座礁のメッカ「山波の洲」を通過せねばならない。必ずブイで示された水路(赤、緑浮標の間)を通過しなければならない。特に干潮時、この場所で反対側から来る船をかわす際に、水路から少しぐらいはみ出ても大丈夫だろうと考えての操船が一番危ない。

航路内水深は干潮時でも7m位確保されているが、浮標をはみ出せばすぐに浅くなってしまう。そして座礁事故は必ず地元メディアに写真付きで公表されてしまう。勿論、こうなれば海上保安庁の知るところとなる。

この地を目的地としたのは「尾道で船中泊する時は、僕は行き交う船がいなくなる夜遅くまで街で呑むことにしている。そうすれば艇に戻ってバタンキュウ、朝は猛烈な引き波がめざまし代わりになる」という僚艇オーナーからの助言を聞いたからである。なぜか今回その助言が妙に腹落ちしたのである。