ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

2024年春ショートクルーズ2日目は「牛窓港(県営桟橋)」

これまで6年間、「HAPPY」とともに日本全国約150箇所近くの港を訪ねてきた。よって、今後は私のクルーズの多くが再訪問の旅になる。よくも回ったものだ。驚くのは寄港したそれぞれの港を絵に浮かべることができることだ。昨日食べた夕食メニューも中々思い出せなくなっている時があるのだから、記憶の構造は不思議である。

今日訪れた「牛窓港」は、航海ブログを見ると4年ぶりであった。

cruisingzanmai.hatenablog.com

 

当時はコロナ禍の最中であったが、「応援割引?」という県外旅行者向けのインセンティブプランがあって「ホテルリマーニ」に宿泊、宿泊者無料の専用桟橋につけた。それ以外の方法で、「牛窓港」に艇をつけられる泊地はなかったと思う。

滞在中は港周辺を自分で歩いて、着けられそうな場所を探す。どこの泊地でもやることだ。その時、余り使われていない県営桟橋があることを確認していた。しかし、利用のルールが分からず、「次回、あそこに着けられたら良いのになぁ」の感想を持つだけであった。

そんな思いの中、この県営桟橋が「牛窓かぜまち桟橋(ビジターバース)」として解放されていた事がわかった(2023年11月)。この際、それを実体験するため、寄港地に加えることにした。ご覧のように大変立派な桟橋である。但し、全長は40fクラスまでが無理のないところであろう。

手続きは桟橋目の前の「瀬戸内きらり館」で行った。予約もこの中にある「観光協会」が対応している。トイレは24時間のものが隣接している。水、電気はない。HPでは「3日前までに予約をしてください」がルールとなっていたが、当日でも空いていたので柔軟に対応してくれた。

「小豆島(草壁港)」から「牛窓港」までは、23マイルほどで、ボートなら一時間で着く。「牛窓港」堤防を見ながらのアプローチ中に水深2.5mの浅瀬があった。朝から小雨、霧状態であったが、視界は十分にあり安全な航海であった。

午後は小雨の中「長船刀剣博物館」、「備前焼きの美術館」見学、そして「日生(ひなせ)港」の実地調査、最後に海面係留権利つき別荘分譲で一時有名になった「レジーアマリーナ」探訪と盛りだくさんの内容である。

まずは「備前長船刀剣博物館」に行く。刀鍛冶の仕事(作り方)は、NHKの番組で見聞きしていたのであらかたの想像がついていたが、時代劇の中でよく名刀の名としてよく出る「備前長船」の刀を実際に見るのは初めてであった。「備前焼ミュージアム」は工事中で見学は叶わなかった。

その後は「レジーアマリーナ」に向かう。途中、「日生(ひなせ)港」を遠望、興味をそそる港であった。

さて肝心の「レジーアマリーナ」であるが、下記の写真をご覧いただきたい。おそらく、このマリーナは事実上破綻してしまっている?のではないだろうか。海の駅にも「おかやま・せとうち海の駅」として登録されている。しかし、このマリーナは「そうとうに寂れたヨットハーバー付きマリーナと別荘地」という説明しかできまない。宴の後という言葉がピッタリ、もったいないなぁという感じであった。何が理由でこんなになってしまったのだろう。西日本屈指の繁栄県である岡山中心部から3〜40分、至るまでの道路整備もできているのに。

上から順に、

① スタッフもおらず鍵もかかっていない、幽霊屋敷のようなクラブハウス。なぜか監視カメラだけが動いていた。

②、③ 係留されているのは大型艇が多い。しかし、余り稼働はしていないようであった。週末土曜日なのに人っこ1人いないマリーナであった。

④ 明らかに使われていない別荘群。テラスは地盤沈下で傾き、フェンスは倒れたままである。周辺は草刈り等の整備もされていない。荒野の中で見捨てられた町のイメージに重なる。専用の取り付け道路入り口には、「海面係留権利付き別荘分譲中」と書かれた大看板が設置されていたが、泥だらけでペンキもはげ落ち、寂しい限りであった。