ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

2021年2月の瀬戸内海島巡り初日は「大三島」

瀬戸内海は冬でもボートクルージングに出かけられるが、冬の季節風の影響は避けがたい。1週のスパンで見ると、ボートにとって快適な風速5m以下が続くのは2、3日で、それも毎週という訳にはいかない。2月のなるべく暖かくなった頃に手近の瀬戸内海島巡りを楽しむべく、そのタイミングを狙っていた。今回の2月23日〜25日の3日間に、ようやくそのタイミングがやってきた。

10時40分に「仁尾マリーナ」を出港し、2時間後の12時40に「大三島」にある「いまばり・みやうら海の駅」に到着。おおよそ40マイル。途中の海況は予想どおり風は3m、波高50センチであった。ボートにとってはこの上ない海況であったが、恐らく新居浜→仁尾マリーナレグを走っているはずの僚艇「NAMIKOMACHI」(コンテスト48)は意に反して風なく、きっと機走、T艇長はさぞかし退屈しているに違いないと思いながら航海していた。

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何度も来ている「いまばり・みやうら海の駅」だが、本当に良き泊地である。ただし西に開いているため、冬の季節風の影響を避けることはできないし、おまけに水も電気もない。けれども24時間使えるトイレが桟橋から3分ぐらいのところにあり、清掃もよくなされている。私のブログ内にあるカテゴリー「大三島」も合わせてお読みいただければ、尚一層の情報カバレッジとなるので参考にしていただければ幸いである。

 

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この島に来る一番の目的は「大山祇神社」への参拝と、温泉「マーレ・グラッシア大三島」であった。冷える冬の航海時の温泉をとても楽しみにしていたのだが、なんと今回はボイラー故障による臨時休業とのことであった。誠に残念である。てっきり天然温泉と思っていたが冷泉、もしくは海水をボイラーで加熱した温泉施設であったことがわかった。

天照大神の兄神である大山積大神が御祭神である「大山祇神社」は日本民族の総氏神として日本総鎮守を標榜するが、これは「伊勢神宮」も同様である。しかしながら、神社に至る参道の寂れようは「伊勢神宮」のおかげ横丁とは比較しようもないくらいである。それでも、「しまなみ観光ブームの際には年間のお賽銭総額が6億円」と地元の方は誇らしげに話してくれた。団体旅行で「大山祇神社」に参拝し、精進落としと称してキャバレーに繰り込んで大いに盛り上がっていたであろう事を忍ばせるワンショットを撮ってみた。

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予定していた「茶梅旅館」、これも臨時休業中であったが代わりにもはや馴染みとなった桟橋管理人に教えてもらった居酒屋「きつねのぼたん」を予約して、今晩の用意が固まった。やはり何度も来る泊地には共通点があるようである。その要素とは第一が泊地の静穏さ、第二が食事、これに温泉が加わればなお結構である。では、一旦、筆を置いて出かける準備に入るとしよう。

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紹介された「きつねのボタン」、なかなかの店であった。若夫婦(嫁さんが地元)でチャレンジして4年目。この「大三島」への初寄港が2017年であったので大いに親近感を覚えた。料理は所謂、創作料理系の居酒屋であるが、全体に軽く、味のセンスに無理がない。この写真の「親鳥のタルタル」は肉の歯応えと、刻み玉ねぎ、大葉のあしらえがうまく調和した良きつまみであった。私は大いに気に入りお代わりを頼み、酒も進んだ。カウンターは常連席であったが、上手く皆さんに溶け込めたお陰で「大山祇神社」参道の事情通になれた感がある。ここでも、「六島」同様「地ビール」起業の若者がいたが、離島再生のコンテンツの一つとして馴染みのよいものだと思う。