ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

2022年春クルーズ(奄美大島)-7日目「ハウステンボスマリーナ③

昨日朝、いつもなら洗面蛇口を開くと間もなく聞こえる「サンプポンプ」(洗面、シャワー時の排水は一旦中間槽に溜められ、水位が上がるとフローティングスイッチによりポンプで排水開始される)の音がせず、遅れてビルジポンプが動き出している事に気づいた。今日は終日艇内で過ごす予定なので、この際バウの床を外して、点検してみる事にした。今日のブログはその顛末をご紹介したい。

ギャレー下の床を外すと写真の光景になる。赤ホースと青ホースはシャワーと洗面に供給される湯と水のパイプ。左のプラ槽はシャワー(黒ホースは一本がシャワールームからタンク、一本がタンクから船外排水)、右のプラ槽は洗面用(網目ホースは一本が洗面ボールからタンク、一本がタンクからの船外排水)となっている。(写真はビニールポンプでビルジを吸い出した後、8L分あった)

この状態で洗面蛇口を開いた所、すぐに洗面用プラ槽から水が溢れ出し、船底ビルジポンプが回り出した。これで、原因が洗面用プラ槽内の排水ポンプ(商品名rule、ルーレ)の機能不全であることがわかった。早速、プラ槽の上蓋を外してみた。

排水とはいうものの流れているのは、シャワー、洗面時の汚水である。シャワープラ槽は作業しやすい場所なので年一回は清掃していたが、洗面プラ槽は更に奥にあるので作業がしづらく、また顔、手、歯磨きぐらいなので大して汚れるはずもないとたかを括り、購入以来5年にわたって一度も掃除していなかった。それが、開けてびっくり、内部の汚れはひどいものであった。左に見えるプラ筒は汚れを濾す役目を果たす。まずはこれを外してきれいにした。

次に、機能不全の原因が「フロートスイッチ」(白ケース形状)、「排水ポンプ」(赤丸形状)のいずれにあるかを特定しなければならない。全部であれば、プラ槽ごと交換もありえ、この場合在庫の問題が出てきてしまう。いずれにしても、私にできる事はここまで、原因の特定ぐらいなものである。サービススタッフに気持ち良く作業してもらえるよう、中をきれいに掃除して待つ事にした。

たまたま、今日は早起きして排水ポンプの点検に当たっていたので、ここまでやってまだ9時であった。電話のタイミングがサービススタッフの朝礼前(本日の作業予定決定のタイミング)であったので、本日朝一の作業となったようで、すぐに取り掛かってくれた。

この姿勢は体の大きな私には無理。整備の都合だけなら小さくて痩せている方が何かと便利である。

原因はこの「フローティングスイッチ」であった。箱ケースの中にあるのがフロート、水位が上がるとフロートが浮かんでスイッチが繋がる構造になっている。長期クルーズをすると毎日、何度もスイッチが入るので接点が摩耗するのが早くなる。この手のスイッチ、あるいは清水、排水ポンプには寿命があるので、ある日突然寿命が尽きる事になる。誰もそれは予想できないので、事前の対応は無理となる。なにやら、人の寿命に似ている。最近寿命という言葉に妙に反応してしまう。

という事で、新しい「フローティングスイッチ」が到着するまで洗面蛇口を封印。幸い出港までは、まだ十分に時間があるので、余裕で待てる。丁度良いタイミングで寿命が尽きてくれたし、タンク掃除も楽しめた。しばらくは流しで代用する事にする。