ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

念のため、油水分離器を左右ともに交換

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油水分離器は燃料フィルター(左手)と油水分離センサー(右手)から構成されていた。燃料フィルターは1個、内部にある紙フィルターとあわせて1万円ぐらいのものであったが、この油水分離センサーは、こんなに原始的な構造なのに1個2万円(合計3万)もした。これには整備担当のO氏もビックリしていた。

この2万円のセンサー(私から見るとシャワールームの排水サンプポンプ内のフロートスィッチとたいして変わらない)の茶色い部分がフロートで、油との比重バランスで普段は沈んでいるが燃料に水が混じって油の比重が変わると浮いて通電が解除されると言う説明であった。

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結局、フィルター内にあった燃料からは水は一滴も検出されなかった様で(上写真)、O氏からは「結論から言うと、波に叩かれた振動でこのフロートが動いて、一瞬だけ通電が解除されて警告メッセージの表示が出た」とすまなそうに説明してくれた。

トヨタマリン側からは「同型艇で、同じ事象が出ており、念のため新品に変えておいた方が良い」との示唆があったらしく、油水分離器を左右共に新品に交換した。工賃も含め約10万円ぐらいになるだろうと覚悟した。

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因みにPONAM−35のエンジンルームに入る階段の左右に設置されているこの写真の装置は燃料濾(こし)器というそうだ。その名の通り、燃料内のゴミ、水を濾し取る役目を果たすが、これを一次フィルターとすれば、そこを通過した燃料は次にこの2次フィルター(油水分離器)で更に濾されて燃焼室に入っていく。その際、コモンレール方式という電子制御型高圧噴射ポンプを介して噴射されるので高品質の軽油は必須なのであろう。これにターボチャージャーもついている訳だから、何かと整備にお金がかかるのは致し方のないことかもしれない。

整備ヤードでこうした説明を聞いている最中に、雷まで鳴って夏の夕立が急にやってきた。今年の夏初めての夕立。近づく台風10号の影響かもしれない。帰りながら「30分いてハイボール2杯飲んで、10万円請求されるぼったくりバーに入ったと思えば安い」と、つじつまの合わない話で自分を納得させていた。しかし、今度また同じ警告が出たら、それも海況の悪い時にだったら「10万円惜しんで、油水分離器を交換しなかったからこんな事になったんだ…」と自分に毒突くことになるのだから、気の持ち様でもある。