ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

瀬戸内海でのマリーナ諸事情(ホームポート変更)

今回のブログは「雑感」である。以前のホームポートは「佐島マリーナ」(神奈川県)であった。「佐島マリーナ」では、艇庫内保管であったこと、併設のホテル施設が使えることもあって、海上、陸上いずれにおいても快適であった。もちろん保管料は、関東湘南、艇庫預かりという事もあって、年間35fで¥230万ぐらいであった。

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出航の目的が釣りからクルーズに変わると、同マリーナを基点とする目的地、それも予約可能な泊地となると熱海、伊東、下田ぐらいしかなく、すぐに飽きてしまった。また当時は現役世代でもあったため、クルーズは週末、連休に重ねるしかなく、そうなると泊地予約もままならなかった。そこで、もっと遠くに行きたいと思うようになってきたのだが、当時は長距離の航海、操船に今ひとつ自信がなかった。それでも、下田の爪木崎通過(関東のヨットマン、ボートマンにとっては難所として知られている)を繰り返しているうちに、自信が生まれ、まずは西伊豆、そして伊豆半島を超えて紀伊半島、瀬戸内海へとクルーズ海域が広がっていった。

 

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慣れてくると、航程を何度かにわけ、より遠くに出かけるようになった。そのような中、クルーズを終えて当時のホームポートである「佐島マリーナ」に戻る時、伊勢志摩/下田間の遠州灘超えで怖い思いをしたのである。

瀬戸内海からの復航のタイミングであった。もともと海況が悪化すると燃料残が気になる距離なのだが、その時は海況悪化、10月連休の利用だったので日没が早く、かつ単独航であったので全体として実に心細い状態になってしまった。因みに、P0NAM-35は850L満タンで25kt、7時間連続が可能だが、安全考えて燃料計表示が赤ゾーン(残り130L)では走らないので6時間、150Mを1回のレグの上限としている。

そこで、選択したのが現在のホームポートである「仁尾マリーナ」(香川県)である。最初は陸置、今は海上係留になっている。係留料金は、35f契約で海上年間¥47万、陸置なら年間¥35万である。「佐島マリーナ」の7分の1である。これには今尚、更新の時期になると感謝している。その差額(200万)を考えると、その分艇整備に回してもお釣りが来る。

しかし、安いがゆえに、マリーナ運営者に元気、活力はない。「佐島マリーナ」、その前の「葉山マリーナ」のホスピタリティー(接遇)とは比較にならない。また、艇オーナーしか来ないので、一般ビジターゲストが持ち込むアーバンリゾートの感覚は全くない。全てにおいてもったいないマリーナである。ある面、立派な介護施設のようだ。近い将来、自分も介護施設が似合う年齢になるだろうことを考えて、若さ、活気のある雰囲気を作りたくて、イベント等の賑やかし策を提案するも、マリーナ運営サイドからはあまり良い返事が帰ってこない。マリーナに元気がないのは、コロナの影響だけとは考えにくい。

そこで、今年から「新居浜マリーナ」(愛媛県)に艇を移すことにした。このマリーナは新居浜市が所有しており、指定管理業者は「仁尾マリーナ」と同じユニマットプレシャスが担当している。当初より市民憩いの公園としてデザインされ、人工ビーチ、BBQ、キャンプ場施設等が設けられ、アウトドアブームも手伝って賑わっているようだ。レストランは地元の人たちがわざわざ食べに来るほど定着している。そのためか、よく整備され、古くさも味わい化しているくらいだ。もう一つ加えれば、瀬戸内海では高松とここ新居浜にしかない学生ヨット部の拠点があり、若き学生のキビキビした動きがディンキー乗りであった私には妙に懐かしい。

この「新居浜マリーナ」には、若さと賑わい、そして一般ゲストが持ち込むアーバンリゾートの雰囲気があるのである。因みに、35fで海上係留年間43万、陸上年間37万で「仁尾マリーナ」とさして変わらない。もちろん、夜の街に出れば、飲食の選択肢は仁尾の比較にはならないほど充実している。「仁尾マリーナ」にはないこうした魅力を求めて、これから自宅から1時間と少し、片道1700円の高速代を払って通うことになる。この雰囲気、マリーナステイを積極的に楽しみたい。これ自体、私の老いへの焦りかもしれないが……。

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愛媛国体に合わせて新設されたマリーナであったが、2度目の愛媛国体もこの地で開かれ、改めて整備されたらしい。スタッフも綺麗好きが多そうだ。よって、桟橋、ヤードを含め整備と掃除が行き届き、実に気持ちが良い。

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これだけの植栽になるには多年の時間と手入れが必要になる。新居浜市の経済力、民力を反映したものであろう。

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釣り船係留を専らにする船溜りが満床であるのに対し、大型ヨット、ボートの置き場所には若干のゆとりがあるようだ。因みに「仁尾マリーナ」には大いにゆとりがある。保管状況は小型艇と大型艇の桟橋は満床で、手前に見えている10m桟橋に空きが2隻分あった。1番笑えるのは、係留料を「ふるさと納税」で払える事だ。県外者にとって、この選択肢、愉快なことこの上なしである。

少々、長いブログとなってしまったが関東のボートマン、ヨットマンの参考になれば嬉しい。