ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

2021年春クルーズ(隠岐島・舞鶴)5月24日萩「萩漁港」2日目

5日目:今日は移動せず「萩漁港」にとどまって過ごす。したがって、今日のブログはその結果報告となり、航海情報ではなく観光情報となることをまずはお詫びしたい。

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最初に紹介するのは、「萩漁港」と同じ敷地内にある道の駅「萩しーまーと」である。魚屋が複数入っており、品揃えも豊富、それぞれが個性を競い合っている。食事店も多数入っており、日曜日、祭日ばかりか、本日は月曜日であるが賑わっている。特に施設内にある、食事処「がんがん」が人気のようだ。観光タクシーのドライバーにも勧めていただいた。2〜3日の滞在ならこの「萩しーまーと」で全てを賄えるほどの充実ぶりである。漁港故に朝早くは漁に出る漁船、漁から戻って荷上げする船の引き波で揺られるが、それでも再び萩に寄港するなら、私はこの「萩漁港」を選ぶと思う。

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話は前後するが、昨日は徒歩で地元屈指と言われる寿司屋「祇園鮨」に出かけたが、素材の吟味もさることながら、こだわりの仕事ぶりに感じ入った。職人といった感じの大将で、少々癖のあるところもあったが、職人故のものであろう。
大将が、「萩は面白い街で、回転寿司が繁盛しないんです。最初に出店した回転寿司はあえなく撤退、最近ようやくスシローが開店したんですよ」と教えてくれた。また、店内には「当店にそぐわないお客様には退店しただくことがあり、退店させられたのならば2度と来店していただかなくて結構、また、退店させられた理由をご自身でしっかりと自覚するように」といった趣旨の掲示がなされている。これはぐさっと私の心に刺さった。でもまるで喧嘩売っているみたいではないですかと正すと、「萩市内には寿司屋がたくさんあり、お客が店を選ぶなら、店もお客を選んで個性を出していかないと淘汰されてしまう」とおっしゃられる。いきなりの直球返球にビクビクしながら最初は注文していたが、食べてみるほどに納得、最後はお互いに名刺の交換までして別れた。それにしても、この入り口、看板も、暖簾も見えない。しかし、こだわりがあるにもかかわらず、正面に置いている自転車はいただけない。

さて、本日の話しに戻らせていただくと、本日は朝から再び雨が降っている。梅雨前線が北上し、また梅雨シーズンに戻っている。けれども初めての萩訪問となるため、観光タクシー(日の丸松野タクシー)を使って効率的に回ることにした。先ずは、萩の街並みを俯瞰してみる。一言で表現すると三角州に作られた街である。関ヶ原で負けた西軍についた毛利家が追いやられてこの地に追いやられた。恐らく最初は低湿地のどうしようもない土地だったに違いない。ここを運河を通し、洪水対策を施し今日の萩に作り替えたと言うことになる。

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最初に訪れたのが、吉田松陰高杉晋作の墓である。熱烈な吉田松陰信奉者の寄進により今尚、立派に保存されていた。吉田松陰の凄さは松下村塾に沢山の塾生を集め、その塾生達が明治維新の立役者を構成していくまでなったことであろう。中でも若くして亡くなった高杉晋作は集まった塾生の中で身分的にはその他の学生よりは高い位の層に属し、当時としては体制側に追従してもおかしくはなかった人物であった。それが体制改革の先頭を切るのだから、彼の果たした役割はすごい。それも幼き頃に天然痘、そして最後は結核で29歳で死ぬ、壮絶以外の何者でもない。2人に深々と頭を下げ、私の萩、来訪を心の中で呟いた。。

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この写真は説明の必要がない「松下村塾」である 。ほぼ当時の原型を保っているという。もとは吉田松陰が養子に入った吉田本家の納屋を改造したものだという。この建屋で学んだ塾生達が明治維新の牽引役を構成するまでなったわけだから驚く。つくづく教育の成果は環境ではなく、学ぶ人間たちの志(意思の力)の高さで決まると思った。

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因みに、今夜のつまみの写真をあげておきたい。奥が「瀬付きアジ」、手前が「カサゴ」の刺身、これを熱燗でゆるりとやっている。「萩しーまーと」で柵で買い求め、艇内で刺し盛り仕立てにして堪能している。これで千円で済んでしまった。五島列島の刺身が1番としていた私だが、萩(日本海?)の魚が1番になるかもしれない。

 お皿は、萩焼の窯元に出向いて今日新たに買い求めたものであるが、なかなか良いようである。どうしてもクルーズでは割れても大丈夫なようにメラニン食器を主に使ってしまうが、これが病院食のようで悲しくなる時がある。これほど静かな「萩漁港」、そして最高の食材を朝に買い求めたのでわざわざ、それも奮発して買い求めたものである。

本日給油(丸中石油、出光興産)で300L(累計1100L)を行い、満タンにしておいた。