ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

2021年春クルーズ(隠岐島・舞鶴)5月28日「境港公共マリーナ」

f:id:bentenebis:20210528170437j:plain

f:id:bentenebis:20210528172550j:plain

9日目:予報どおり昨夜来からの南西強風の風が9時ぐらいから落ち始め、この後北東の風に変わるまでの約数時間が無風になる。安全航海のためには、早く出るのではなくじっくり待ってこの無風のタイミングに合わせて出港することに決めた。Googleマップでこの街を調べると「ガラガラ」という名前のコーヒー店があることがわかった。東京浅草で人気のコーヒー店「なにわや」オーナーがなんとこの鷺浦に移住して開業したとの事。時間調整も兼ねて出かけてみた。深煎りがうまい!ワインに例えれば上等なピノノワールの感じ。押し倒し系のカベルネとは違う。

f:id:bentenebis:20210528201230j:plain

さらに集落歩きして驚かされたのが、「塩飽屋」という名前の住宅。瀬戸内海塩飽諸島(丸亀)の人々が作った塩をこの地に売りにきて、その際にこの家に泊まったので屋号が「塩飽屋」になったという。小さな集落ではあったが、これで北前船商流の一端が確認できた。いろいろな発見があるものだ。

f:id:bentenebis:20210528201515j:plain

10時45分「鷺浦漁港」を出港、「港から出たところは昨日の強風と潮の向きが逆になってるので波が悪くなっちょるから気をつけな」と、朝の散歩時に海見をしていた漁師から声をかけられた。実際に出ればその通り、最初の30分間、「鷺浦漁港」入口を遠くに見るまで2mの追い波と三角波の中を走ることになった。その後は「境港」に近ずくにつれ海況が静穏(波高0.5m)になり、12時45分に「境港公共マリーナ」に到着した。

この港ではサプライズがあった。電話の応対では、ややぞんざいな感があった「境港公共マリーナ」だったが、なぜか、港内に入ると指定された桟橋には多くの人々が待ち受け、こちらに手を振っているではないか。「なんで、そんなに歓待してくれるの?これが、このマリーナの細やかなホスピタリティー?電話の感じとは大分違うなー」などと思いながら着艇作業を進めていた。「どの位、このマリーナに滞在されますか?」などと事務的な質問、こちらからは副長が「猫の世話があるんで一旦香川に戻ります」などと応対したが、「山羊の世話はどうされますか?」と聞き返してきたので「なぜ知っているのだろう?」と驚きの感情とともに質問した当人の顔をまじまじと見つめてしまった。なんと変装した「仁尾マリーナ」の僚艇「NAMIKOMACHI」のTオーナー(ご夫妻で境港の前乗り)であった。遊びもここまでやれば、一流、実に笑わせてもらった。

f:id:bentenebis:20210528173612j:plain

f:id:bentenebis:20210623161218p:plain

マリーナの入口では砂の堆積が構造的に進むらしく、 Googleマップで見てもそれがよくわかる。入口灯台くるりと回り込んで入港する様に指示されたが、水深表示2mを切る所を通過する時はヒヤヒヤものだった。その事をマリーナのクルーザー乗りに尋ねれば、「キールゴシゴシは当たり前、入れない時もある。そのために米子に別の場所を確保している」と笑っていた。因みに、給油はホースが届かないので艇を移動させなければならない。また陸電は100V(電圧不足気味)のみ、給水は給水メーター付きのホースを借りて近くの桟橋蛇口に接続して使う。食事と風呂(コロナなので行かなかった)は歩ける範囲にあるが、自転車があればより快適であろう。観光するにはレンタカーが必要になる。

f:id:bentenebis:20210529074750j:plain

これが、境港港、奥の宍道湖を海を結ぶ水道沿いに形成されている。干満差がない海なので岸壁と海面の高さは概ね1mぐらいでデザインされている。視覚的には陸地と海の一体感が新鮮に感じる。通過中のフェリーは次の目的地である「隠岐島」行きのもの。