屋久島「宮之浦港」の通称「漁船だまり」に入り、そこから「屋久島宮之浦港港湾事務所」に連絡をとった。最初は「ビジターさんは基本漁船だまりの入口に止めてもらっている。入口すぐにヨットが繋がっているのでそこに着けてほしい」であったが、艇長の関係から今の空きスペースには着けるのが難しいと回答したところ、「では奥の漁船岸壁の空いているところに、着けるしかないが、その場合は漁師の人に断りを入れて、トラブルにならない様にしてください」と指示を受けて、上記写真に示すような着け方をした。無論。隣の漁船に断りを入れ、「短期なら良いよ」との了解を得ている。
この写真は港湾事務所があるフェリーターミナルから見たもの。大きく写っている近代的な建物に観光センターが入っている。「HAPPY」のFBが小さく見えている。漁船だまり内に浮桟橋があったが、簡易のもので、かつ小さいので利用するのは遠慮した。
「枕崎港」を出たのは9時45分、出てすぐに「オートフラップオイル流量異常」の警告表示と警報音が鳴った。昨年春の日本海クルーズでも同じ故障が発生しているので、今回は慌てず、キャビン内に降りてアクセサリーバッテリーの配電盤を開け、「トリムタブ」電源を一旦落として再起動させた。再起動後は「オート」から「マニュアル」の切り替えができる。PONAM-35はすべでがコンピュータ制御なので、一旦リセットしないと元に戻らない。慣れないうちは、いちいち電源を落とす事にびっくりしていたが、今は「コンピュータと言っても所詮はパソコンレベル、そう思えば電源落としてシステムを再起動させることは珍しくない」という認識に変わっている。
原因を航行中に究明することはせず、以降はトリムタブ(フラップ)無しでの航行とした。当然、エンジントルクの反動で艇は右に少し傾いて走るが、これもご愛嬌、仕方がないと言い聞かせて、55マイルを2時間半で走り抜いて「宮之浦港」に無事到着した。途中の海況はベタ凪に近く傾いて走ることに怖さはなかった。ヨットであれば傾いて航行するのは当たり前である。
この写真は途中にある「硫黄島(右)」と「竹島(左)」。前者の港は硫黄の噴出で海水の色が赤茶黄色になっているそうだ。行ってみたかったが「艇体についた色が中々落ちない」というアドバイスを寄港したヨットマンから聞いていたので取りやめている。
さて、港湾事務所に出向き入港手続きをしたが、利用料は20トンまで無料とのことで、今回の課金はなかった。その後は、クルーズ2度目のコインランドリー。乾燥仕上げまで下の写真の「ふわふわ」(徒歩5分)に籠城して、このブログを書いている。
入港手続き、洗濯、夕食の買い出しといったタスクを精力的にこなして、いよいよ「オートフラップ流量異常」の原因特定作業に入った。先ずは油圧オイルの漏れ(前回の原因)だが、発電機室、エンジンルーム内共に漏れはなかった。関連記事は下記アドレス。
2021年春クルーズ(隠岐島・舞鶴)5月25日浜田「浜田漁港」緊急事態が発生し入港 - ボートで行くクルージング三昧
港内でエンジンを改めてかけてマニュアルでフラップを上げ下げしたが、これも動いた(つまり油圧ポンプも作動し、オイルもまだある)。となれば、オイル量の不足?を疑うしかない。結果は、オイルレベルを点検したところ、オイルゲージのミニマムラインにも満たない残量しかなかった。
明日、ENEOS(荒田石油)に配達給油を予約しているので、その時ATFオイル(旧呼称トルコンオイル)も持ってきてもらうことを連絡、これで一件落着すれば一安心。