ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

2023年初夏クルーズ 3日目「対馬(厳原港)」

 


「宗像大島」を出たのは8時15分、雨の降りしきる中であった。これから目指すのは「対馬厳原港)」である。対馬海峡(東水道)を横断して65マイルをほぼ一直線に走るコースを取った。中間地点に有名な「沖ノ島」があるのでせめて遠望だけでもと思ったが、雨降りしきる灰色一色の景色の中にあっては諦めざるを得なかった。「厳原港」へのアプローチは目視なら切り立った崖の様な外観の中に溶け込んで難しかった。搭載されている電子海図もなぜか「対馬」についてはアバウトでグーグルマップを別途立ち上げて再確認しながら接近した。

しかし、港の入り口付近まで来れば堤防の端に立つ大きな赤い灯標があり、赤灯標を右にして港内に入った。ガラス張りのフェリーターミナルを右に見ながらさらに奥に進み、岸壁が切れたところで90度転舵すると利用可能な岸壁が見えた。近くによれば「厳原税関専用岸壁」と書かれた看板があり、プレジャー艇はそのスペースを避けて前につけられることがわかる。(この場所には後から巡視艇が入ってきた)

グーグル表記なら下写真の赤印の場所となる。この岸壁の使用にあたっては「厳原港ターミナルビル」2階にある管理事務所で手続きをする。3日間利用で千円出してタップリお釣りか貰えた。

上の写真の2階に見えるブースのような部屋が管理事務所である。ちょっと分かりずらいので念のため写真を載せておく。対応は地元漁協嘱託委員なので艇長確認のための書類は不要であった。

係船料が安いに対し、燃料代は高かった。レギュラーガソリンで184円の表示、免税軽油でも134円/L(2023年6月6日現在)であった。離島補助金があってもこの価格である。何か事情があるのだろう。しかし、目の前のGSで配達給油をお願いしたが、対応が親切でレンタカー(バジェット)、コインランドリー、貰い水、トイレ、観光案内と至れり尽くせりであった。きっとボート、ヨットの対応に慣れているのであろう。

これまでの寄港地「上関室津」、「宗像大島」は既に何回か訪問し、観光も十分に行えているので今回のクルーズではほぼ通過点として過ごしたが、ここ「対馬」は「2023年初夏クルーズ」第一ステージのメイン寄港地になるのでしばらく留まる予定である。

最後になるが「厳原港」に入ってまず気づいたのが巡視艇の多さ(6隻)と自衛隊基地の存在であった。この狭い島に陸上、航空の2つの基地がある。この看板にある「国境の島」という言葉の影には漠然とした脅威が潜んでいるという認識なのかもしれない。「国防」の2文字が頭をよぎった。