ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

2021年春クルーズ(隠岐島・舞鶴)5月26日温泉津「温泉津漁港」

7日目:出港準備をしていると1台の怪しい車が岸壁に停車した。車から刑事風の男たちが3人降りてきて「海上保安庁の者です」と名乗ったので、先に私から「取り調べですね。やっと現れましたか、求める書類は全部ファイルしてあります!」と答えて艇内から臨検セットを渡した。いつもながら、彼らの態度は低姿勢である。でも不備があったら態度が豹変するのではないかなどと考えながらしばし雑談。その雑談は彼ら主導の情報収集であることは言うまでもない。無事、何ら指摘されることなく終了した。「これからも我々の管区の港に入る予定のようなので、艇の写真と情報を管区で共有しておきます。これで、この管区内では再びの安全指導を受ける事はないでしょう」ということで別れた。

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9時15分「浜田漁港」を出港した。昨日、世話になったN氏から「温泉津に向かうのであれば、浜田港を出てすぐに針路を取るのではなく、一旦北に向かって水深80mになるまで走り、その後、転進して温泉津港に向かった方が良い。入港にあたっては、北から温泉津港が奥まで見渡せる針路をもって入港するように」と言われていたので港を出た後、「馬島」の堤防赤標を交わして北に向かった。このコースを取る理由は、途中に大きな定置網が何個も設置されており、中央部は浮きや網に付いた海藻の重みで垂れ下っているため、発見しずらいからだそうだ。浜田港に来たヨットが、これに気が付かずスクリューに網を巻き付け散々困難してようやく戻って来た話をN氏がしていた。

出港から1時間で「温泉津漁港」に入る。「JFしまね温泉津出張所」に出向いて、係船場所の指示を得て無事着岸。この場所で水深3.5m。24時間空いている清潔なトイレが徒歩5分の観光センター「ゆうゆう館」の中にあった。水ももらえる。温泉街には有名な銭湯「薬師湯」が徒歩10分、魚屋、スーパー、床屋、コインランドリーまである。燃料配達は受けなかったので不明(近距離にはなく、量が多ければ、配達料を払えば交渉可能かもしれない)

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しばし休息を取り、15時から活動開始。先ずは街歩きをして1番先に目に飛び込んできたのが、「温泉津」の造り酒屋の看板。「なんでこんな所に造り酒屋が?」と私の好奇心をくすぐった。

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この「開春」という名前が特に気に入った。軒先を借りて入港しているビジターとしては頑張っている地元の造り酒屋には一目置かざるを得ない。

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この写真は「温泉津」温泉街の一コマ。気がついたのは、明らかに一軒一軒の建屋が高いということだった。その疑問を解くべく出会う人毎に訪ねたが、3人目にして腹落ちする回答に出会った。それは「この地は土地が狭く、上に延ばすしかない。木造3階建てもあるくらいだ。また通常の2階建てでも、中二階、本立て2階とあり、後者は軒高が高い」であった。

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驚くかもしれないが、「温泉津」の温泉街にお洒落なコインランドリーがあった。早速、溜まった艇内の洗濯物の総洗いしたが、旅をしてここ数年のコインランドリーの進化と綺麗なトイレの普及には驚く。

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コインランドリーから徒歩数分で「薬師湯」についた。評価の高い湯だが湯質としては私の好みでは無かった。前泊の「有福温泉」の方ならまた訪れてゆっくりしてみたいと思うが、毎日となればこのしょっぱく、鉄臭いこの泉質は辛い。ただし、温泉としての薬効は素晴らしい。帰りの足取りは雲の上を歩いている様に軽くなった。