ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

2022年春クルーズ(奄美大島)-30日目「佐伯」

台風並みの低気圧(1000ヘクトパスカルを下回る)に追い立てられるように、「HAPPY」号は、6月7日に90マイル(阿鉄→宝島)、8日に115マイル(宝島→屋久島)、9日に80マイル(屋久島→油津)そして今日10日に115マイル(油津→佐伯)を走り切った。これで、この低気圧接近、通過による影響から離脱できたことになる。

しかし、この4日間で合計400マイルの移動は決して楽なものではなかった。特に大隈海峡通過の2時間、波高1.5〜2mの向かい波の航行で大変に疲れた。バウにテンダーを縛って搭載しているので、低速を落として、もし青波を喰らえば超リスキーなので、推力をコントロールしてバウを上げ気味にして走ることを迫られた。だから艇体が叩かれる事もしばしば起こって、筋肉硬直気味になってしまった。

仮に今回「HAPPY」号がヨットであったら、この低気圧の通過を安全な泊地(例えば名瀬港)で待つしかなく、きっと「油津港」に戻るのにあと10日ぐらい余計にかかることになったであろう。ヨットは安全、ボートは危険という人も多いが、ボートの足の速さを生かして海況変化のリスクを軽減するという能動的な発想も十分成り立つと改めて思った。

「油津港」でのひと夜は全く揺れがなく、朝まで目覚めることもなく一気寝状態であった。この場所にもう一泊して、疲れを取りたかったが、Windyの明日予報は宮崎県沖の日向灘が例の低気圧に追い付かれる形で、北東最大20m(向かい風)となっていた。「HAPPY」号が安全に「日向灘」を走り切るなら、今日しかない。低気圧の影響から逃げられる「佐伯港」以北の港に向かうしかなかった。

9時30分、115マイル先の「佐伯港」を目指して出港、「日向灘」の海況は神様の御褒美ともいえる、斜め前からの波当たり、波高は50cm、風は数メートルの状態であった。艇速は常に25ノット以上を維持できていた。「鶴御埼」が視野に入ってからの波は横から、風も追い風5mに変わって一気に「佐伯港」入り口、14時15分には「佐伯港」最奥の「山作石油」燃料船に横着けが叶った。550Lを給油して再び満タンに戻し、3年ぶりに旧「佐伯大入島海の駅」(海の駅認定を現在は返上中らしい)浮き桟橋にもやった。係船料は無料、その代わり予約もできないが、2度目の利用なので他の選択肢もすぐに浮かぶ。水、トイレもどこにあるかよくわかっている。早速、この桟橋に止まる「マリンバス」(200円)を利用して、買い出しを済ませてきた。

明日は、終日雨予報、風は北東2m。艇体に着いた塩も洗い流せて、もちろん体も休めるので、あともう1日ここに留まり、のんびり船内に籠城して英気を養うとしよう。

 

明後日も「佐伯」以北の海況は穏やかな見込みなので、「別府北浜ヨットハーバー」のビジター桟橋予約が取れたら「別府」に向かって温泉に浸かって、「ヒットパレード」(60年代ミュージックライブの店)で少々はじけて見ようかと思っている。