ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

2023年初夏クルーズ 5日目「対馬(浅茅湾長板浦港)」

今日は6月8日木曜日、天気は「午前中雨、午後から止んで晴れに向かう」そんな予報、ピッタリその通りで推移しており、この雨降り中に一日遅れていたブログの更新作業、束の間の止み間に再度のゴミ出し、貰い水をして満水に戻した。目の前にGSがあると言うのは本当に助かる。航海記は2日溜めると記憶が曖昧になり、そしてやる気がなくなってしまうので毎日の更新を義務にしている。

雨が殆ど止み始めたので離岸作業、潮高も丁度良い高さなので余裕を持って岸壁を離れた。11時05分「厳原港」を出港、距離的には16マイルしか離れていない「浅茅湾長板浦港」、通称「浅茅湾海浜公園ポンツーン」に向かう。桟橋の状況は昨日事前チェックしているが、所詮は陸路、道路標識のない入り組んだ海路は少々ややこしかった。

ハイライトは「万関橋」下の通過だが、通過後は曲がりくねった水路を正しく進まないと浅瀬に乗り上げるのではという不安が、静かな海面を滑るように通過する楽しさを上回った。

満潮時だったにも関わらず、水深計が1.4m、その後に「??」(測深不能)表示、少々焦った。これは海底の泥をペラが巻き上げて測深出来ていないという意味だからである。着岸後、検証のため「ルートヒストリー」の画面を拡大したところ、確かにあの場所!(下の写真の大曲がりの所)、そして桟橋目前でコースを見誤っている航跡がはっきり表されていた。

 

 

そして1時間後の12時05分に「長板浦港桟橋(浅茅湾海浜公園ポンツーン)」につけることができた。そして、周辺のトイレ、水事情を確認したところ、すぐ近くに立派なトイレ施設があり、そこでいずれも事が足りることがわかった。近くの日帰り温泉施設は閉鎖されていたので、今日、明日と船内シャワーになる。料理も作るので水が調達できるのはありがたい。対馬最後の寄港地は「豆つ(ふつ)港」なるのだが、そこでの水、給油ができなくても十分な水、燃料が搭載されている。

さて、順序は航程とは逆になるが「万関橋」下を通過する連続写真を参考のために掲載しておく。

 

通過自体は昨日、潮流速度、流れの具合を見ていたのでサクサク通過、通過したら静穏な海域という点で「針尾瀬戸」(通過後大村湾)に似ていた。

繰り返しになるが、私とっての難関は通過後。「レイマリン」に搭載されている電子海図が「対馬」に関しては相当にアバウトで、特に「浅茅湾」はひどい。

Googleマップ上で動く「ルートヒストリー」(スマホにインストールしたアプリ)がなければ「長板浦港」にたどり着くには相当難儀したはずである。しかし、レイマリンの電子海図(ヘッドアップ)と「ルートヒストリー」(ノースアップ)の表示方向を統一していなかったので、今回は右左を間違えて浅瀬に接近してしまった(これを教訓にヘッドアップで統一)。

実際、このアプリの「自分位置表示」は単なるGoogleマップ上での「自分位置表示」より精度が高いので驚いている。ITリテラシーの高い副長が「ITを駆使して安全航海!」を可能にしてくれている。今回のヒアリハットを機会に、これを海上保安庁の標語として採用したら良いと思った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここからは、この「浅茅湾長板浦港浮桟橋」通称「浅茅湾海浜公園ポンツーン」の利用の仕方を書いておきたい。

実はこの係船場所は本来は使用禁止、桟橋にも大きく看板が出ている。係船はその上での例外があると考えた方が良い。この場所は「高浜漁協」の関係者が通年で契約しているので、漁協に照会し、使われる予定がない日なら、係船料を払って利用可能という理解が正しい。

桟橋自体は村営の渡海船の乗降用で、船がつく反対側(左の岸壁間の水面)が利用可能で、対応サイズは35f、マックスス40fまで。水深に問題はない。許可を取っていない場合は、すぐそばに漁船がついている岸壁があるので、こちらを利用するのが標準スタイルだと思う。(下写真参照)

この「高浜漁港」への利用可否照会だが、電話(0920−54-2028)だけでは失礼な気がする。思何しろ今は使用禁止なので電話口では交渉には向かない。私の場合、僚艇「ジッポ」の体験記録を大いに参考にした。そして使用許可の交渉には、手土産持って漁協に直接伺った。「当然、あそこは通年契約だから利用できない」という返事がその場で返ってきた。「そこをなんとか」と真剣にお願いして「では聞いてみます」まで進み、のちに電話で許可が出た旨の連絡があった。その上で改めて2日分の使用料を払い(ワンコイン以下)にもう一度伺った。。

「高浜漁協」事務所は歩いて行ける距離ではなく、バス便でも心許ない。レンタカーという足が必須。しかし、そこまでするに値する泊地だと思う。許可を得ていれば、着いたら他の船が無許可で使っていたというガッカリも避けられるからだ。

浅茅湾」については、2回目以降なら昔の遣唐使船の様に沖合でアンカリングも良いと思う。安心な錨泊場所がいくらでもありそうであった。このエリアを一言で表現すると、佐世保九十九島(パールシー)の大型版という表現でほぼ適切だと思う。

最後に、反対側の岸壁はご覧の様にフェンダーの効きに難があってお勧めしない。