ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

「生口島」(瀬戸田港)に初めて寄港しました!

f:id:bentenebis:20200810201350j:plain


f:id:bentenebis:20200723145354j:plain

生口島」では、瀬戸田港のフェリー桟橋に艇をつけることができる。ただし、海の駅ではないため、管理窓口を担っているNPO 法人「せとだ港房」に連絡しておいたほうが良い。今日は4連休の初日のため、先着している艇ではパーティ真っ盛りであった。

www.setouchi-cruise.jp

「桟橋の一番端につけて、フェリーの邪魔にならないように」が予約時の指示であったが、先着艇がいて端に着けられず、どうしたものかと水路で様子を見ていた。しばらくすると、桟橋管理の人が出て来てくれたので、近づいたところ「予約されているHAPPY艇ですね」聞かれ、「そうです」と答えるとこの位置(写真参照)での係船を許可してくれた。

この桟橋は瀬戸田水道の中にあり、潮流の流れがその時々で変わる。それも早い。よって、風同様潮流の向きも気にして接岸する必要が有る。前後に船がついている時は、尚更気を付けないと接触してしまう。フェリー桟橋なのでプレジャー艇に対する陸電、水道施設はないが、トイレについては旅客用の待合室があるので利用できる。日帰り温泉的なものは無かったが、付近の旅館で「もらい湯」を頼めるかもしれない。

f:id:bentenebis:20200723151335j:plain

「上関室津」では昨晩18時頃から雷を伴う雨になったが、朝には雨は止んでいて、天気は曇り、気温も28度ととても過ごしやすい日となった。けれども瀬戸内海特有の濃い海霧が発生しており、出港(9時10分)してから1時間は、時に視程が50mぐらいしかない場所もあった。レーダーがなければ勿論危険な航行となる。こういう時は、なるべく本船航路を走るようにしているが、その理由は、レーダーに映りづらい小型漁船が本船航路内では漁をしていないので比較的安心なためである。よってさしたる減速はせず25ノットで走り、11時50分に「生口島」(瀬戸田港)に到着。約60マイルを2時間40分で走った事になる。

以下の写真にコースを示したが、来島海峡西端入り口まで全て本船航路を選択している。視程については、屋代島沖以降は霧もなくなり大きく改善している。

f:id:bentenebis:20200723153305j:plain

f:id:bentenebis:20201122221603p:plain

 観光面だが「生口島」で訪ねたかった所は、平山郁夫美術館、耕三寺、向上寺三重塔である。先ず訪れた平山郁夫美術館だが、なかなか良かった。

f:id:bentenebis:20200723153923j:plainこれまでの3日間は平日ということもあり、「3密」とは無縁の旅であったが、本日は4連休の初日、しかもGo toキャンペーン2日目、流石にしまなみ海道では観光客が多く、それも県外ナンバーの車が大いに目立った。(とは言っても、例年の観光客人数に比べれば少ないものだとは思うが…)。平山郁夫氏はこの瀬戸田の出身であり、地元のボランティアガイド氏?の説明によれば、「自宅のあった鎌倉で、納めていた所得税が年間3億、亡くなった時に相続財産の一部として手元現金だけで3億円、この美術館の建設費として使った金が10億円」との事で金の事ばかり話す。とにかく経済的にも平山氏は大変に成功した人のようである。

 その次に訪れたのが、耕三寺だが、これはかなり品の悪いものであった。それも平山郁夫美術館を巡った後なので、醜悪にも感じた。まるで、道教のお寺?横浜の関帝廟の様?中華街の様でもある。彩色がゴチャゴチャ、寺と言うよりテーマパークと言ったほうが良い。調べたら、大阪で財を成した耕三寺耕三氏が亡き母の菩提を弔うために建立したと言う。よって無檀家寺院、だからテーマパーク化して永劫の収入確保を狙ったのだろう。実際かなり賑わっていた。

f:id:bentenebis:20200723155241j:plain

f:id:bentenebis:20200723155539j:plain

最後に国宝の向上寺三重塔に行こうと思ったが、歩いて行くにはなかなか距離と高低差があったため、下から見上げて観光を終えることにした。もし行くなら、元気のあるうちに行った方が良い。その後、少し艇内で休息をとり、地元の居酒屋「街路樹」に向かった。

f:id:bentenebis:20200723200208j:plain

f:id:bentenebis:20200723200214j:plain

店主によれば、この店の客はほぼ地元の人々で、観光客はほとんど来ないと言う。逆に「こんな崩れそうな店の外観を見て、よく素通りしませんでしたね」と返答され、答えに窮してしまった。19時までは生ビール350円、料理もそこそこ、NYOCのT氏好みの店、そういえば何故か近所に沢山、スナック、バーがあり、彼にとっては天国みたいな場所だろうなぁ。と、そんな気分で艇に戻った。

夜はフェリーの最終便も出ており、昼とは違い桟橋は曳き波も来ず静かなものである。尚、この瀬戸田水道では通過する船は一切減速しないので、その曳き波による揺れは尾道水道クラスの相当なもの、当たりはガツンと来る。