ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

▪️アルミ艇(PONAM-35)6年目の評価

私のブログ「ボートで行くクルージング三昧」において2019年に書いた「アルミ艇(PONAM35)3年目の評価」は、いまだにブログ全記事の中にあって注目記事の一つになっている。

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あれからさらに3年が経過して今年が2022年、以降九州、五島列島日本海、そして奄美大島と距離を稼いできた。この辺で6年目の評価と題して、本内容の更新を行うのも良いだろうと考えて書いてみた。

この写真は、アフトデッキ下の発電機室(ボトム)である。塗装が剥離している状態。原因は下架時に海水フィルターに海水を事前に招き入れる際、ネジ締めのタイミングに失敗すると、誤って海水が噴き上がってビルジとして溜まってしまうためである。それを放置することで海水が乾燥と共に結晶化、それが剥離を促進してしまったのではないかと思っている。以降、ビルジ廻りは出航のたびに拭き取り、水拭きしてドライに戻している。おかげで再塗装部分の剥離は以降起こっていない。

これ以外にも、エンジンルーム内塗装、バウのアンカールーム内塗装でも剥離が発生している。いずれも塩水のかかる所部分に顕著といえる。原因はハル外部より内部の方が塗装処理のレベルが簡易なことにあるのではないかと推量している。放置しておくと剥離が広がるので、発見する都度ごとに、まずはスプレイ缶で仮塗装し、再塗装依頼に備えている。

これは外装部分の剥離、なぜか艇の船尾部分に剥離箇所が多く出来る。3年目ぐらいから小さな部分剥離が散見され始め、その周辺から塗装の浮きが始まる。5年目ぐらいからハルの海水接触の多い所、特に艇の船尾に多く発生して電食のリスクが脳裏をよぎることになる。

ある程度の大きさに達すると、そこを起点に剥離の広がるスピードが早まる感じである。すでにこの写真箇所以外に類似が5箇所、塗装の浮きも入れると無視できない数になってきた。

そこで、この冬シーズンを使ってハル内外の剥離箇所を周囲も含めて剥がして、プロによる再塗装を施す予定である。この手間、費用を惜しんでいてはアルミ艇は維持できない。

これは、スリングが当たる箇所である。当然この塗装箇所にかかる負荷が強いので、何度塗装しても一往復の上下架で剥離してしまう。スリングベルトの間にダンボール等の緩衝材を入れても少々の塗装延命はできても剥離は避けられない。これを避けるためには海上係留して上架しないことだが、実際は修理やメンテで上下架は避けられず無理な相談となってしまう。メーカーも海上ベタ置きを推奨していない。PONAM-35のみ常時海上係留に耐えられるとの事で、メーカー指示通りの十分なる塗装処理をして、海上係留に臨んだが、特に夏は隔週乗る覚悟がない限りお勧めできない。理由は下記の通りである。

 

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以上アルミ艇(PONAM-35)の6年目の評価であるが、今回の言及はアルミ艇(塗装艇)としての現象に限った内容である。それ以外については所謂「トヨタ品質」を感じさせるところばかりで、最上級の評価を差し上げたい。この「PONAM-35」にたどり着くまで、何艇も乗り継いできたが相当の優れものである。残念なことは、もうワンサイズ大きな40fクラスの上位艇の計画がないことぐらいである。