ボートで行くクルージング三昧

ホームポートを瀬戸内海(仁尾マリーナ)に移してクルージングを楽しんでます

2019年夏クルーズ(四国)9月7日高知「とさ・龍馬海の駅」(太平洋マリン)

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TV天気予報もWindy.comも台風の影響によりウネリがさらに高まると予測している。今のところ泊地桟橋は昨日から静寂、勿論うねりの到来も感じない。昨日の緊張を強いられた足摺岬廻航の疲れと安堵感からか昼寝2時間、夜もぐっすり眠ってしまった。それでも規則正しく、6時に起きて、ゴミ出し、シャワールームと洗面所の掃除、エンジンルームに入ってオイルとクーラント、海水フィルタの点検を行っている。今日は、当初の計画通り、初めての高知ゆえ観光に終始しよう。それにしても13号、15号という2つの台風がそれぞれうまい具合に一方は西に、もう一方は東に進路を変えてくれたものだと思う。後はうねりの解消を待つばかりである。

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最初に行ったのが、有名な「桂浜」。しかし、あまりにもこれまで沢山にTV等でこのシーンを見ているので始めてきた感じがしなかった。むしろ、同地に有る「坂本龍馬記念館」の方に感じ入った。TV、映画、小説で馴染みの龍馬ではあったが、彼の実筆の手紙(勿論、読めないので現代語訳)を読むと、時代こそ江戸時代かも知れないが、その内容、展開っぷりは現代人と何ら変わらない。本当に面白い人物であると思った。 やはり、高知にとっての最大の観光コンテンツは今なお坂本龍馬であるらしく、観光協会のスローガンは「龍馬の休日」であったし、何よりも記念館来訪者の密度が違う。

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聖武天皇の命により行基(この2人 奈良の大仏の発願者と実行責任者)が中国五台山に似た場所に742年に創建。「竹林寺」と言う。ここ高知でもその名を取って五台山という地名。四国霊場巡りにおいては、31番札所。はりまや橋で「坊さんかんざし買うを見た」(南国土佐を後にして、歌手ペギー葉山)の坊さんは、同寺塔頭の修業僧として物語られていると運転手さんに聞いた。

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その「南国土佐を後にして…」で歌われた「はりまや橋」の写真。実際に訪れて爆笑してしまった。僅かな幅の運河にかかる小さな小さな赤い太鼓橋であった。後で聞けば、日本の三大ガッカリ名所の1つだそうで、残りの2つは「札幌の時計台」、昨年夏私が訪れた「長崎のオランダ坂」だそうだ。いずれも私は制覇している。

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これは高知城。長宗我部氏の後に入府した山内一豊がこの地に廃城状態にあった城を作り直した物であるという。江戸時代の城がほぼ完全な形で現存している数少ない例。

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次に訪れたのが有名な「ひろめ市場」、なにやら一度訪れたベトナムホーチミン)のマーケットプレイスの様であった。実際に食さなかったが、楽しい飲み場所であった。若者たちの飲み場所、グレイヘアー世代がここで飲んではいけない、場違い、場違いと言い聞かせて出て行った。

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実際に食したのが「大吉」。大変な繁盛店でカウンターの中には5人のベテラン料理人が私語1つ交わさず黙々と料理している姿が印象的であった。おそらく、高知No. 1の居酒屋であろう。料理は全て安くて、美味くて、速い、実力でこの人気を勝ち取ったのであると思う。

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最後に締めたのが、「大吉」の真向かいに有る高知の酒に特化した「土佐酒バル」。高知には18の酒蔵があるそうで、その全てを揃えている。高知の酒となると「土佐鶴」「司牡丹」が有名だが、東京で売られているのは、その中でも限られた品で、本当はもっと米、造り方を変えたバリエーションがあることを教えられた。私の好きな「南」もそうで沢山の種類があった。

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2019年夏クルーズ(四国)9月6日高知「とさ・龍馬海の駅(太平洋マリン)」

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「土佐清水港は避難港でもなんでもない、高知まで、駄目なら久礼漁港に逃げた方が良い。ふとか船なんだから足摺岬も問題なかろう」漁師からこんな話を聞けば、サッサと出港した方が良い。朝ごはんも食べず、6時10分に出港して、9時40分に高知港入り口に到着。そこからは徐行スピードでかなり奥まで進んだ。(航跡参照)結果的に「土佐清水港」からは63マイル、3時間半の航程で「とさ・龍馬海の駅(太平洋マリン)」浮桟橋に艇を舫った。この海の駅は陸電以外は全部完備、高知駅まではタクシーで15分(1,850円)と便利な場所にある。

しかし、街中マリーナなので給油は免税で110円/Lと高い、そして、係船料も35fサイズで1日8千円と四国、或いは全国レベルでも屈指の価格である。たった1つの高知県の海の駅、強気もうなずける。しかし、この価格なら200Vの給電は可能にして欲しい。燃料については、今回300L入れてこのクルーズ累計で1,250Lとなった。明日は終日、高知観光するつもりで、今そのプランを練っている。

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る。

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話がちょっとズレるが、ヨットの読者の方もいると思うので、荒天下のボート操船について書いてみたい。実は荒天時のボートの安全は推進力維持によって担保されていると言っても過言ではない。特に滑走艇の場合、舵の面積が小さいので、波の悪い中にあっても15ノット以上の艇速を維持していないと、比較的安全な波間を縫うように走る事が出来ない。また、舵さばきに加えてスロットルコントロールも的確に行わないと波頭から艇が飛び出し、船首が思い切り落下する。そんな操船をしていると映画「パーフェクトストーム」の船長(ジョージクルーニー)になった気分になる。この映画は、起死回生の策として危険な漁場に出掛けたクルーニーが2つの台風が合体した最強の台風に遭遇、仲間と共に沈没して果てる実話に基づいている。まさに今、私も2つの台風に挟まれている。頑張れHAPPY号!

2019年夏クルーズ(四国)9月5日土佐清水「土佐清水港」

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「明日からシケルよ、移動するなら今日の内、それでも沖の島超えたら波が太か、気いつけて行きやんせ」朝一番にこんな会話をした。

いつものようにWindy.comとにらめっこして、「風は南東3〜5m、ウネリは0.5m、これなら問題なく土佐清水港に2時間で行ける。明日シケ待ちするなら同地の方が、楽しそう。銭湯、コインランドリー、居酒屋、何でもあるぞ!」そんな脳内トークをして、結局8時40分に「あいなんかわうそ村海の駅」を出港した。海況は予想通り、沖の島を超えてから、ウネリ、真黒な雲下でスコールのような雨、しかし、波は1m位、終始基本25ノットを維持して、10時40分に土佐清水港の一番奥にある、公共岸壁に着けた。武田石油店の目の前である。あいなんと合わせて本日の給油350Lとなった。尚、この地には徒歩5分の所に銭湯「旭湯」が有り、コインランドリーも併設している。溜まった汚れ物が全部洗濯乾燥出来、スッキリした。

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佐清水港入口に立つ赤灯標。これを右に見て進入したが、幸い遠くに帰港する漁船が見えたので、入口沖合で待機し、後に続く形を取った。事前の調べで港口には、暗岩が700m以上沖まで張り出しているとの情報が有ったので、その端を示す立標を確認するまで心配だった。

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西からのアプローチで、近回りのショートカットをしたくなるがここは堪えて、大きく迂回、港内部を見通せる形での入港が正解のようである。

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夜は給油した武田石油店の推薦があった「ほざき」に出向いた。私はこの手のグルメ情報に頓着しないが、左側の焼き鯖、右側のはがつおのうまさには唸ってしまった。

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予報は、午後から南東の風が20m近くになり、うねりも朝1.5m、午後から2m超になるとの事だったので、翌日は早朝5時30分から起きて出港準備を始めていた。すると、1人の漁師さんが「ワシは高知から来ている漁師だが、この場所に長く置いてはいけない。午後から南の風になって波が入ってくると、この場所はもろに喰らう。うねりが高いと、この岸壁自体が波に洗われる程だ。周りを見てごらん。昨日いた漁船がだいぶ減っているだろう。みんな避難しているんだ」、更に小声で「土佐清水港は避難港でもなんでもない、高知まで、駄目なら久礼漁港に逃げた方が良い。ふとか船なんだから足摺岬も問題なかろう」

こんな話を聞けば、サッサと出港した方が良い。朝ごはんも食べず、6時10分に出港して、9時40分に高知港に入ったのだが、足摺岬廻航までの1時間は風も10m近くなってしまい、うねりは既に2mを超え、周り切るまでは向かい波の中での操船を強いられた。久し振りに緊張した。もしこれに、潮回りが悪く三角波多発となったらどうなっただろう。関東では荒れる事で有名な下田の爪木崎なら経験豊富だが、足摺岬は初めてであり、今回、事故無く廻航出来て本当に良かった。

2019年夏クルーズ(四国)9月4日愛南「あいなんかわうそ村海の駅」

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私が今、最も頼りにしている天気予報アプリWindy.comに拠れば、台風13号は進路が西側にずれて、どうやら直接の影響は無さそうとなった様である。これを受けて、クルーズを計画通りに続行することを決めた。

9時40分に「せいよし・みかめ海の駅」を離岸、その際には昨日挨拶した地元漁師のO 氏がわざわざ見送りに来てくれた。話しっぷりから漁師さんでは無いな?と思っていたが、聞けば元市議会議員で議長まで務めた方であった。朝一番の桟橋でのコーヒートークが楽しかった。

さて、目指す次の目的地は「あいなんかわうそ村海の駅」である。瀬戸内海のような多島の海を1.5時間走って到着した。今回もまた波風無しのボート日和であった。途中、船越運河(全長200m)を通ることでショートカットが出来た。写真は北側入り口からの写真である。4mの水深であった。引きいっぱいなら2.5m位になると思った。勿論、この運河をまたがる橋を見ればヨットの通過はチャレンジング。

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水曜日、この海の駅は定休日であったが、予約時に管理人の携帯番号を教えていただいたので連絡し、接岸時の出迎えまで頂いた。陸電以外は全て完備、海面はいたって穏やか、台風時の避難も可能とのこと。交通の便は悪いので車の調達は必須。尚、この海の駅は「向田真珠」という愛南地域屈指の真珠養殖企業が経営している。愛媛県は真珠養殖生産で国内トップだそうで、幹部クラスの車は皆高級外車、これには驚いた。

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実は今回もまた、ペラに何かが当たった。感触から言うと竹、あるいは枝ではないかと思う。船越運河に近づいていた事や養殖の定置網が多数あったので10ノット位に減速していたので事なきを得た。しかし、これまた海上には浮いておらず水中浮遊状態。松山堀江沖での海藻ペラ巻き込みに続いて2度目である。

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今回は接触後も振動、スピードに変化が起きずそのまま走行出来ていたが、念の為に着岸後、ウエット、ウエイトベルト、ゴーグル、腰にはロープを巻いて本番さながらに点検作業を行った。やはり、ウエイトを着けていると、私でもペラまで潜ってひと仕事出来る事を確信した。一方で、新たな気づきとして本番では海藻やロープを切るカマも必要だと思った。 

 

 

2019年夏クルーズ(四国)9月3日西予「せいよし・みかめ海の駅」

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8時40分に「まつやま・ほりえ海の駅」を出港。今日も波風無しのボートクルーズ日和、気分上々に出港した10分後、ガタンと言って船速急低下した。何かがペラに引っかかったようだ。今日の松山沿岸には海上のゴミが確かに多く、出港してから慎重に避けてきたのだが、おそらく、海中に浮遊している海藻の塊が絡まったのだろうと思った。

それ以降、船速は10ノット、それ以上に加速すると振動もさることながら、肝心のスピードが上がらない。後進をかけても外れなかった。観念して港にもどり、潜って海藻の塊を取る事を決意した。

桟橋前入り口まで戻り、着岸準備作業を終えた後、祈る気持ちで再度後進をかけたら、なんと「ボコッ」と海藻の塊が海面に浮かび出た。おもわず「ラッキー」と叫んでしまった。結局海に潜る事も無く、9時に改めて「せいよし・みかめ海の駅」に針路をとった。佐多岬回航が2時間後、その後1時間で三瓶港に到着した。

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海の駅は、西予市の産業建設課が窓口で、例によってトン計算の係留料(10円/1泊)であった。水は漁港からの貰い水、電気は来ていない、周辺に風呂施設も無い。着岸可能な桟橋は2箇所有り、私は奥にある大型浮き桟橋に付けた。もう1つの小型浮き桟橋は小型ヨット向きであった。この大型桟橋は、軽トラローリーなら横まで乗り入れが出来る。私は宇都宮石油店に電話して、400L配達給油してもらった。後に地元漁師の溜まり場に挨拶に行き、台風避難の有無について確認したところ「今付けている大型桟橋なら三方が山に囲まれ安全、台風の時は近隣の船が集まってくるから早めに来ないとつける場所がなくなるよ」とのアドバイスを貰った。この桟橋自体は浚渫されており、大潮引きいっぱいでも水深は5mあったが、河口岸壁側はとても浅く、ヨットなら座礁してしまう。桟橋に沿う様に接岸した方が良い。

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 炎天下ではあったが、日差し帽子を被ってこの港町の探検に出かけたが、ご多聞に漏れず下記写真の様であった。レトロ感たっぷり、かつては週末、肩がぶつかるほどのにぎわいだったのであろう。

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2019年夏クルーズ(四国)9月2日松山「まつやま・ほりえ海の駅」

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例年であればお盆休みに重ねての夏クルーズとなるが、お盆迄続いた猛暑やお盆直撃の台風(10号)到来もあって、2019年9月2日に夏クルーズをスタートさせた 。

今回のテーマは四国一周としたが、本日発表された天気予報によれば台風(13・14号)が発生。そして13号は7(土)8(日)あたりに九州に近づくとの事。予定ではこの日は高知に入港する予定である。いずれにしても用心、場合によっては途中で切り上げるかも知れない。そんな思いの中、10時40分にホームポートの「仁尾マリーナ」を出港して、松山に有る「まつやま・ほりえ海の駅」に向かった。風波ともに無いというボートにとっては誠にありがたい海況が到着まで続き、僅か2時間半で到着した。

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松山は何度も訪れている事や、私の大好きな道後温泉がまだ改修中との事から、午後は観光はせず、2時間ほど体力温存の為に昼寝をして、夜は地元の居酒屋(寿司誠)に出向いた。

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「まつやま・ほりえ海の駅」は2度目の寄港となる。この海の駅桟橋は、元広島行きのフェリー桟橋であった。その際に機能向上投資を行ったらしく、係留施設(200V陸電、水、綺麗なトイレ、配達給油は矢野石油、始発バス停)の全てにおいて、若干の老朽化はあるが申し分ない。また桟橋の管理人でもある、桟橋正面の「港食堂」ご主人もナイスである。ちょうど瀬戸内海は大潮の時期であるが、この桟橋では水深が引きいっぱいで3mも確保され、大型ヨットでも充分な水深、更に桟橋長がある。

 

「仁尾マリーナ」と台風避難

本日の気象予報によれば、大型の台風10号は豊後水道から伊予灘を通り、15日夕方にかけて中国地方に上陸する事がほぼ確実となった模様だ。これまで瀬戸内海で台風避難したことは複数回あるが、台風の進行同心円の右側(強い風が吹く)で、かつほぼ直撃状態というのは初めてである。幸いなことにそれが今回私のホームポートである「仁尾マリーナ」での体験となった。よく観察して、瀬戸内海クルーズをするヨットマン、ボートマンの共有情報として記録しておきたい。

昨晩夜から北東の風が強くなり風のあたる荘内半島の東側(詫間湾側)では平均で10m、ブロウで20mぐらいは吹いていたが、マリーナのある西側は荘内半島の山に遮られて風の勢いはかなり減じられる。3隻のビジター艇のうち、2隻は横須賀「ベラシスマリーナ」からの大型セーリングヨットであったが、昨晩は如何なる印象を持ったであろうか。きっと海面が穏やかで拍子抜けしたのではないだろうか。

関東をホームゲレンデにしているヨットマンにとって、うねりに翻弄されない台風避難はきっと拍子抜けすると私は思っている。私がかつてホームポートにしていた「葉山マリーナ」、「佐島マリーナ」で台風直撃という事態が起これば、海上係留は難しく,桟橋、陸置艇いずれも無傷という訳にはいかなかったからである。

今晩からは、台風通過に伴う吹き返しが始まり、風は北東から南西に変わることになるが、その方角には「大蔦島」があり、さらにしっかりとした堤防も配置されている。改めて「仁尾マリーナ」が瀬戸内海屈指の台風避難の出来るマリーナであると思う次第である。

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2019年夏クルーズ(四国)の検討開始 その3

天気予報によれば超大型の台風10号が、明日14日から明後日15日にかけて暴風域を伴ったまま西日本、具体的には仁尾マリーナのある香川県に上陸するという。高松市の花火大会は中止、行く予定にしていた徳島の阿波踊りもキャンセルした。

朝一で陸揚げしている自艇を見回って来たが、マリーナ側の荒天対策は既になされ、陸揚げ艇はすべからく、増しロープでヤードのリングに固定されていた。昨年も台風の上陸はあったが、いずれも仁尾マリーナが台風同心円の東側になることは無かった。しかしながら、今回はずばり東側になる。仁尾マリーナは瀬戸内海屈指の台風避難避難向きのマリーナでもあるので基本安心ではあるが、このパターンによる接近は初めて、更には大潮にもあたる。この様な経験は初めてなので、実際にどの様になるのか見ておきたいと思っている。朝の見回りでは大型ヨット(ベネトウ センス50)が、ビジターズバースに入っていた。横須賀ベラシスのヨットでハウステンボスを目指している途中で、台風避難の為寄港したという。

 

今日は朝から一日、北東の風が7〜8m吹いている。瀬戸内海では台風が接近するときは、北東の風が吹く様である。マリーナとは反対側に位置する詫間湾には既に30隻ぐらいの内航貨物船が湾内に停泊している。詫間湾は江戸時代なら北前船の積み替え港、昭和なら日本海軍の水上航空機基地(詫間航空隊)であったことから分かるように、東西いずれの風においても静寂な湾である。 勿論、普段はこんなに多くの船が湾内錨泊する事がない。まるで連合艦隊集結の様で、気持ちが高ぶってしまう。

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2019年夏クルーズ(四国)の検討開始 その2

お盆休みを利用してのちょっと長めのクルージング、これが典型的な夏クルーズであろうが、この期間にこだわると寄港先での係船に苦労する事になる。更に最近の夏の異常な暑さが加わる。2017年夏クルーズは、6月28日〜8月18日(長崎サンセットマリーナに途中15日預けて一旦東京戻り)であったが、毎日猛暑日となり日中は冷房の効いた船内で休み、夕方から活動する事が多かった。それでも、長崎、平戸といったレンタカー移動に向かない市中観光では、カッコ構わず酷暑仕様に身を固め歩き廻わっていたが、とうとう長崎では軽い熱中症になってしまった。その様な経験を踏まえて、夏クルーズの開始を1ヶ月ずらして9月からとする事にした。これなら楽しみな探索も楽になる。しかしながら、台風シーズンでもあるので、あまりの長期間となれば必ず台風に遭遇してしまいそうなので、半分は慣れ親しんだ瀬戸内海を含める事ができる四国一周を検討する事にした。現段階で想定したのが下の図である。これから予約活動を開始するつもりだ。

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2019年夏クルーズ(四国)の検討開始

5月22日に「2019年春クルーズ(九州)を終えて」と題するブログを掲載したのを最後に約2ヶ月が経過してしまった。その間のダイアリーを見ると、7月25日からの香川フル移住に向けての準備と手続き、そして、この秋舵社から発刊予定の「四季のサイトクルージング(PONAM-35で行くボート旅)」の原稿作成と写真/航跡データ整理にかなりの時間を割いていた。想定外に時間がかかったのが、東京転出と香川転入に伴う手続きであった。その量と奥の深さたるや船舶関係も含めると約100項目、殆んど自分でやったので、たった1人でもこんなに世の中の仕組みに繋がっているのかと呆れたり感心したりの連続であった。

 さて、船に全く乗れなかった2ヶ月ではあったが、その間に船の中間検査を終わらせアワーメーターも3年間で500時間を経過していたので、エンジン周りを中心に総点検を敢行した。最大の費用項目は「ミキシングエルボ」の交換である。

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ミキシングエルボ(写真一番奥、手前2点はエンジン本体との接合ユニット)とは、エンジンの排気と冷却水(海水)を混ぜるもので、真ん中に排気ガス通路、その周りに冷却水通路が走り最後にその海水と排気ガスが一緒になって船尾排気口から出ていく。3年もしくは500時間が交換の目安と言われている。外見は新品同様に見えたが、中を見れば小さな穴が多数散見された。PONAM-35の場合、部品代だけで2機分、約80万であった。